第10章 操舵系

10.1 操舵方法

索を用いた人力操舵方式を採用する。重量、スペース、信頼性といった点で優れているためである。運搬の際胴体を2つに分割したり、操舵の応答性を良くする都合上テンションを現場で自由にかけられるようにする必要性がある。

10.2 索の選定

索にはイエローとピンクの2色の径 1.7mmのケブラー(外皮はケトロン)を使用。2色を使い分けることで組み立て時のミスを防ぐ。昨年度まで使用していたステンレスレスワイヤに比べ安全性の面で優れている。

10.3 尾翼取付位置

水平尾翼・垂直尾翼の最大操舵角はそれぞれ±10゜、±15゜とする。昨年度の機体ではラダーの利きが不充分だったので今回垂直尾翼の最大操舵角を±15゜に増してみた。尾翼が胴体にぶつからないように胴体パイプ表面から水平尾翼は92mmの位置に、垂直尾翼は74mmの位置に桁がくるように取り付けた。

10.4 ニュートラルについて

尾翼取り付け部にばねを配し、万が一ワイヤが切れ、もしくは外れた場合にでもばねの力で尾翼をニュートラルの位置に保つようにし、機体の姿勢の急変化を防ぐ。またこの機構によってパイロットは尾翼のニュートラル位置を操縦桿の手応えで知ることができる。 stb

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