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最後の全機組み立て

フォーラムの一部をお借りして最後の組み立てを行いました。
大学のキャンパスで機体の最終完成形をお目にかける機会はこれが最初で最後かもしれません。
通りがかった方、ラッキーですよ!
これにて今年度の活動が一区切りとなります。
例年に増して幅広い方々に、ご支援いただき、お世話になりました。
本当にありがとうございました。

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第8回試験飛行

6/21(土)の早朝行いました第8回試験飛行についてご報告いたします。

今回は横浜国立大学AEROSPACE、静岡大学ヒコーキ部、東海大学TUMPAさんとの4チーム合同でのTFとなりました。 協議の結果、我々は北側500mを東海大学さんと共同利用することとなりました。

前回のセッティングよりエレベータトリムを機首上げ方向に2度入れて、今回の初期設定としました。
組み立て後操舵試験を行い、特に異常はありませんでした。
駆動試験では、90回転を15秒行い、今までの上のギアからのカチャカチャという音はなくなりましたが、下のギア周りからギシギシという音がしました。これはおそらくドライブシャフト下端のギアの軸とベアリングとの間に隙間ができている部分があり、力がかかるときに摩擦か何かで音がしてしまうと思われます。これも設計ミスで、修復はできませんでしたが、音を削減できないかとゴムのような素材のものを音がすると考えられる部分に巻きつけてみました。結果、最初の3本とその後の駆動試験では音は特に聞こえませんでしたが、発進練習の途中から再びギシギシとなりだすようになったので、やはり根本的な修復をすべきだと考え、次回までに何らかの対策を致します。
重心測定は風が強かったので中止いたしました。

天気は曇り、南からの風で若干西からの風が入っていました。 フライトはすべて南向きに行いました。


以下詳しい内容です。

1本目:短距離試験
エレベーターを入れて浮上したところ左に逸れ、激しく着地しました。この時、機体の姿勢が大きくずれてしまい、制御不能となって草むらに入りました。その後、前輪が障害物に当たり、前輪を中心に回転した後に停止しました。
幸いにもパイロット、部員にけが人はありませんでした。
前回のフライトよりも正対の風が強く、操舵が強く働いてしまいました。また、パイロットが浮上後にエレベーターをダウンに入力してしまったのが激しい着陸の一因と考えられます。
前輪に大きな負荷がかかったため、軸受けの接着が完全に剥がれてしまいました。 その場で予備のものと替えることで対応しました。
エレベーターの舵角を±4度に変更し(前回比エレベーター舵角±6°→±4°)、トリムを機首上げ1.0度としました。(前回比1.0°機首下げ)
機速:10.5 回転数:110 でした。

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2本目:短距離試験
予備の車輪は今期使用実績のある車輪だったので、走行試験は不要と判断しそのまま短距離試験へと移行しました。
滑走後、エレベーターを入れて浮上しました。少しの間滞空した後機首下げになって着地しました。
若干機首上げモーメントが大きいと判断し、トリムを機首上げに0.5にしました。(前回比0.5度機首下げ) 機速:11.0 回転数:110 でした。

 

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3本目:短距離試験
滑走中の機体の姿勢を直すために右にエルロンを切り、ニュートラルに戻したところで左エルロンのリンク機構が可動域を逸脱し初期状態に戻らなくなりました。
リンク機構が戻らなかったことでサーボモーターのホーンが破損したような挙動を示したためフライト続行は不可能と判断し、重心測定、発進練習を行いました。

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重心測定を行い、測定誤差を小さくするため前輪後輪の体重計を入れ替えたところ、片方の値が大きくぶれてしまいました。続行は不可能と判断し中断しました。

東海大学の機体との接触を避けるため、北へ向けて発進練習を5本行いました。大会本番のプラットホームを想定し、スターティングメンバー5人のうち翼持ちを除く3人で、10mの間だけ機体を押す練習をしました。
事前に想定していなかった事態のため準備に手間取ってしまった以外は、大きな問題なく終了し、撤収しました。

第6,7回試験飛行

6/14(土)と15(日)の早朝行いました第6・7回試験飛行についてご報告いたします。

第6回試験飛行

前回とはセッティングを変えずにフライトを行いました。 (迎え角:3.6度、重心位置:初期位置より60mm前、エレベータートリム:UP2度、ペラピッチ:-1.0度)

1時に組み立てを開始しました。組み立て時に北からの風が強く、機体を北向きにしてラダーを組み立てました。右内翼端の接合のためのボックスが破損しましたが、その場で修理しました。

駆動試験では、90回転を15秒行ったところ、カチャカチャという周期的な音が鳴り出しました。この異音は以前からあり、毎回改良しては再び鳴りだすということを繰り返してきたもので、桁内部のドライブシャフト側のギアの軸が傾きベアリングが動くことによると考えており、ベアリング止めのフランジをステンレスで作り、ドライブシャフトに用いている2つのユニバーサルジョイントのうち上側のものを曲がらないように固定する(つまりユニバーサルジョイントの機能を奪う)ことでギアの軸をできる限りまっすぐにしてベアリングのガタつきを防ぐという対処をしていました(設計ミスですが、軸にそもそもガタができてしまっていることが分かったので、上側のユニバーサルジョイントを固定してもよほどのことがない限り問題はないと考えています)。
今回の駆動試験ではユニバーサルジョイントを固定しているパーツがだんだん壊れてきて再び異音がするようになったと思われます。修理はこの場ではできませんでしたが結局のところ前回のTFとほぼ同じ状態となったので、フライトを中止にするほどのことではないと判断しました。

今回は首都大学T-MIT、横浜国立AEROSPACEとの合同TFで、F-tecはT-MITと滑走路北側500mを相互利用することとしました。6本目で横浜国立さんが撤収したため、その後は北側400mを単独で使用しました。

常に北からの風であったため、フライトはすべて北向きに行いました。今回は機体の高度を保って滑空させることを目的とした短距離試験を行いました。


1本 短距離試験
滑走中にフェアリングのドアが落下し、破損しました。たびたび起こったドアとドア周りの骨の破損により、ドアがフェアリングの形状に合わなくなっため、固定が甘くなったのが原因と考えております。この場での修理は断念し、フィルムで閉じることで対応しました。

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2本目 短距離試験
機体の速度が上がりきったところでエレベーターを入れて浮上しました。エレベーターから手を離すとすぐに頭下げになったので、まだ機首下げ方向のモーメントが強いと判断し、トリムを機首上げ方向に0.5度増やしました。(UP2.5度)
機速:10.5 回転数:110 でした。


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3本目 短距離試験
機体が大きくそれていったため、回転数を上げることなくストップさせました。 また、滑走路中央の白線が加速を妨げていることが考えられるため、このフライト後はスタート位置を白線の前からにしました。
機速:9.8 回転数:100でした。

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4本目 短距離試験
右に多少それながらも滑走し、機速10を越えたあたりから後輪が浮き始め、頭下げの状態で滑空しました。その後着地し、左にそれて停止しました。この時エレベーターは入れていませんでした。
機速:11.5 回転数:118でした。

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5本目 短距離試験
発進時に右にそれてしまい、修正しながら滑走、エレベーターによる浮上をしましたが機速が足りず、滑空には至りませんでした。
機速:10.0 回転数:115でした。
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このフライトの後T-MITと交代しました。この時間を使ってエレベーターの舵角を2/3に下げました。(±12度→±8度)
6本目 短距離試験
左にそれながら滑走し、エレベーターを入れることで浮上しました。機速が十分ではなく。すぐに着地しました。 機速:9.5 回転数:105でした。

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7本目 短距離試験
スタメンが離れた後浮上、左にそれたのでストップをかけました。浮上後も機速が上がらず、そのまま着陸しました。 機速:11.0 回転数:110でした。

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8本目 短距離試験
右にそれていったため左にラダーを入れましたが、入れすぎたため左に大きくそれました。エレベーターを入れず、浮上もしませんでした。
機速:10.5 回転数:110でした。
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9本目 短距離試験
前回のフライト後、ペラピッチを0.5度上げました。(絶対値:-0.5度) また、同時にエレベーターの舵角を初期値の1/3(±6度)に下げました。 わずかに浮いた後回転数を落としてしまったため、滑空には至りませんでした。
機速:10.3 回転数:108でした。

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10本目 短距離試験
滑走後すぐに正対の強い風が吹き、浮上、急激な着陸という危険なフライトになってしましました。幸いにも機体の損傷、けが人はありませんでした。今後、強風でのフライト中断の判断基準を明確化するなどの対応をいたします。
機速:10.5 回転数:112でした。

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撤収時にパイロットの漕ぎ易さを考慮し、ペラピッチを0.5度下げました。(絶対値:-1.0度)

第7回試験飛行

組み立て時に1日目と同様に北から強い風(2~3m/s程度)が吹いていたため、ラダー以外を組み立てた後、機体を北向きにし、ラダーを取り付けました。また、この風のため重心測定は困難であると判断し、中止といたしました。
組み立て後は操舵試験を行い、エレベーターが一瞬だけ僅かに振動したように見えました。操舵試験バグは判明していませんが、フライトには支障ないと判断し続行しました。
駆動部についてですが、機体の組み立ての前に前述のユニバーサルジョイント固定パーツを作り直し、さらに固定を強化したので駆動試験では異音は特にありませんでした。

T-MITとの共同使用で、我々は北側400mを使用しました。 また、部員の疲労を考慮し、3本目終了時点に小休憩を挟みました。


1本目 短距離試験
エレベーターを入れて浮上しましたが、機速が十分でなく、すぐに着陸しました。なお、この時のフライトログは機器の動作不良により取れていませんでした。

2本目 短距離試験
エレベーターを入れて浮上しました。しかし、設計機速に達しておらず、すぐに着地しました。パイロットに回転数の保持を指示し、同じ条件でフライトを行いました。
機速:10.5 回転数:108でした。

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3本目 短距離試験
浮上後すぐに落ちてしまったため、まだ安定側に強いと判断しました。このフライト後、テール部分に重り50gを追加しました。
機速:10.5 回転数:115でした。

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4本目 短距離試験
設計機速まで達しておらず、推力が不足していると判断しました。 ペラピッチを0.5度上げました。(絶対値:-0.5度)
機速:10 回転数:110でした。
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5本目 短距離試験
まだ安定側の傾向が見られました。重心測定の結果と主翼風圧中心の解析値から翼位置を動かすと不安定側に陥る可能性が高かったため、製作担当者やOBさんを交えて議論をいたしました。その結果、機体の実際の挙動を重視し、翼位置を20mm前に動かすこととしました。ただし、保険として、トリムをニュートラルからDOWN側に1度切りました。また、重りはすべて取り外しました。念のため、エレベーターは切らず、地上滑走で浮くかどうかを見ることとしました。
機速:10 回転数:105でした。

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6本目 短距離試験
北端の横風が強いため、T-MITとの交渉の結果、スタート位置を100m南にずらしました。 後輪が浮き、一瞬だけ前輪も浮上しました。この時エレベーターは入れておりません。 なお、フライトログを取るためのSDカードを入れ忘れたため、ログはありません。

7本目 短距離試験
トリムを1度UPにし、0度としました。設計機速に達したあたりで後輪が一瞬だけ浮きました。この時点で機体を浮かせても発散することはないと判断し、次回以降エレベーターを入れることとしました。
機速:10.5 回転数:109でした。

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8本目 短距離試験
エレベーターを入れて浮上しましたが、すぐに機首下げとなり、着陸いたしました。このため、まだ安定側にあると判断しました。
機速:11.2 回転数:110でした。

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今後は8本目のセッティングに加えアップトリムを取り、機体の安定的な滑空を目指します。

作業開始から16時間半経過 (by かまきり)

こんばんは。かまきりです。

遅くなってしまいましたが、2号ペラが完成間近です。

ここまでの制作の様子をダイジェストでどうぞ

レーザーカッターで切り出したリブを、写真のような治具で桁に接着します。

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リブ間にバルサの補強材を入れます。ウチのペラは充填しないので、凹むのを防ぐためです。

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リブに合わせてバルサの外皮を貼っていきます。なお、設計機速・回転数が上がった影響で、コード長が例年よりもかなり短くなっています。

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両側に外皮を貼ったら、前縁にバルサブロックを詰めて、やすって形を整えていきます。

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あとは表面にクロスを巻いて整えて完成です。今週末の試験飛行に間に合うよう頑張ります。

1年生もプロペラの作業に関わってくれるようになってきました。若さって、いいですよね。ちなみに筆者はそろそろ心身の老化を実感しつつあります。写真では、プロペラブレードの先端部の製作を手伝ってもらっています。

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以上、かまきりでした。次こそは後輩たちが更新してくれるはず…!

第8回テストフライト

ついにきました!ジャックナイフ!

前輪が犠牲となることでほかの部分は救われたということで…よかったのではないでしょうか

今回のこのなんかうまくいかない感じはなんなのか………天候のせいか疲れがたまってきたせいか…やっぱお立ち台の話が重かったせいかな笑

まあ進捗はあったので(マイナスも含め)

上のギアのカチャカチャはなくなったみたいですね

かわりに下のギシギシが気になるようになってきましたが

第7回テストフライトまで終わったとこ

翼胴マウントの先端の穴を使うことになるとは………

翼を前に出すとなんかロールしていくんですよね

胴体側のマウントの穴の位置自体がねじれてるってことなんだろうなあ

コクピに対して翼が垂直じゃないってことだからね、ちょっと怖いな

教訓

上ギアの位置、回転拘束はアルミ板自体にねじ穴をあけて締め付けるのがいいようです、結局。

それからギアの軸の固定は1か所じゃ無理だったってことですね

来年に活かしてくだされ

そういえばペラシャフト固定部をカーボンで強化してクラッシュに耐えうる(か分かんないけど)ようにしました!

われらがスパルナ(たんせい21号)の顔がちょっと凛々しくなりましたね!

これで、もしペラがお亡くなりになったとしても(ペラ班の人すいません)…駆動部は助か…る?といいです

あ、それからなんと16代(今の1年生)の胴体班がなんとなんと5人!?

これはもう班分けするしかないですね!

話が飛び回りますがペラの回転数については回転数計に問題があったようですね(ずいぶん前の話だな笑)

操舵系(とんぼ)

お初にお目にかかります。電装班2年のとんぼです。 実は今年度の操舵系を任されておりました。まめな進捗報告を怠りましたことをお詫び申し上げます。

今年度はエルロン基板と尾翼基板を一新しました。PSoC5LP搭載です。操縦桿基板は前年度同様PSoC1を載せています。つまり今年の操舵系はPSoC1と5LP間でパケットを投げあうという状態になっているわけです。

これが今年の尾翼基板です。

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パケットの通信部でPSoC1と5LPの仕様の違いからかなり苦労しましたが、なんとかTFに間に合わせることができ、安堵の溜息です。

今年度は操縦桿基板と尾翼基板の通信において、ノイズ対策のために通信線を2本用いた二重差動伝送を採用しています。ノイズと思われる外れ値が入力された場合、通信線をもう片方に切り替えるという仕組みになっています。これのおかげでずいぶんラダーのがたつきが軽減されたように思われます(欲目…?)先週末に二重化をした状態での動作確認がとれたので、次回のTFから実機の基板に書き込んで運用を開始する予定です。(第1回~第5回TFでは通信線1本で動かしていました)

3ヶ月間、もぐらたたきのように潰しては現れるバグと戦ってきましたが、とりあえずはここで一段落。

次は、通信線が一本ダメになった時、機体を後ろから見てわかるようLEDを点灯させるようにしようかと考えています。実はこの基板には最初からモジュラージャックの間にLEDが2つ載せられるように設計されているんですよね。せっかくだから使いたいものです。 あとは1年生と一緒に翼端灯作ろうかなとか、いろいろ考えています。

あ、今年度は電装班が大変人気で、1年生の仮入部希望はなんと4人!さすがにバランスが悪いので、泣く泣く話し合いで3人にしてもらいました。貴重な後輩です。大事にします。