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300mの飛行達成! (6/27試験飛行にて)

6/27試験飛行にて300mの飛行達成!

前回の試験飛行で約100mの飛行を達成したたんせい98が、6月27日の試験飛行でさらに飛行距離を伸ばしました。

この日は滑走路に向かう途中で雨がぱらついていたうえ、滑走路に着くと風が強く、試験飛行はできないのではないかと諦めムードが漂っていました。が、早朝5時頃には風も止み、めでたく試験飛行開始となりました。機体は1時間ほどで組みあがり、フライトを開始しました。

前回の試験飛行に引き続き、機体は簡単に浮き上がり、定常飛行状態になりました。前回よりも上半角をつけたこともあり、たいへん安定したフライトでした。結局、この日の最高飛行距離は約300mでした。800mの滑走路を飛びきることもいよいよ視野に入ってきました!

今回の試験飛行の結果、いくつかの問題点が明らかになりました(この日に同じ滑走路で試験飛行をしていたヤマハのチームの方に色々とアドバイスをいただきました。ありがとうございました)

  • 機体が頭上げ気味で飛行しているので、主翼の迎角をもう少しつけてみる。
  • 垂直尾翼の舵角が少なく、舵が十分にきかないので、舵角を増やせるように改造を行う。
  • 今回は上半角をあまりにもつけすぎていたので、次回は上半角を減らしてみる。
  • フェアリング(コックピットを覆うカバー)をはやく完成させる。

現在、次回7月3日の試験飛行に向けてメンバー全員フル稼動で作業しています。

Tansei98初飛行(6/13)

6月13日早朝に行われた試験飛行で、今年の機体Tansei98がついに初飛行を果たしました!

まだ、機体がベストコンディションとはいえない状態だったにも関わらず、なかなかの好飛行でした。メンバー一同、これを励みにして、次回の試験飛行に向けて頑張っています。

出発前

6月12日夕方。作業場に4tトラックが到着し、機体の積み込み作業が始まりました。私たちの機体は全長7.3m、主翼のスパンが26mもあり(他チームの機体もこのくらいの大きさがあります)、当然このままではトラックの荷台に載らないので、胴体は2分割、主翼は7分割して運びます。

今回が2回目の試験飛行のため、積み込み作業は手際よく進んでいました…
ところが、ここで思わぬアクシデントが発生してしまったのです。

主翼が…

主翼をトラックに積んでいるときのことです。トラックの前で積み込みの順番待ちになっていて人が押さえていなかった主翼が突然の風にあおられて、地面に落下し、後縁の一部が破損してしまいました。出発までに修理するだけの時間はなかったため、応急処置のみで試験飛行に挑むことにしました。これで飛ぶのだろうか?

だれもが心配になるような出発でした。

飛行場到着

日付が変わり、6月13日午前1時。某飛行場に到着しました。組み立てを開始する午前2時まで、しばらく仮眠を取りました。

時計が2時をまわり、組み立て開始です。胴体に尾翼を取り付け、それから主翼を組み立てていきます。今回、試験飛行に参加したメンバーはわずか11人(うち1人はパイロット)だったため、組み立てに苦労するのではないかと心配されていましたが、2回目の試験飛行ということもあり、かなり手際よく組み立てられました。日が昇って明るくなってきた4時半には機体が組み上がり、試験飛行を開始しました。

試験飛行開始~初飛行!

試験飛行開始後、いきなりトラブルが発生しました。

主翼リブの回転止め部分が破損し、さらに、チェーンが歯とびして外れてしまったのです。

主翼リブの破損部分はテープで固定して迎角が狂わないようにし、チェーンについては、テンションを強くしてとりあえずチェーンが外れないようにしました。さあ、気を取り直して、試験飛行再開です!

何回かの走行後、主翼のセッティングを変更し再び走行を開始したところ、機体は突然浮かび上がり、定常飛行状態に入りました!

着陸も無事に成功し、一同、喜びのあまり機体を支えるのも忘れて拍手。「俺たち、飛行機を作っていたんだなあ…」と、みんな感慨にふけっていました。

ビデオ撮影もしていたのですが、運の悪いことに、そのときにちょうどテープが終わってしまい、撮ることができませんでした。その後の飛行も合わせ、3回の飛行に成功しました。最高飛行時間は約13秒、距離は100m程度だったようです。

主翼の一部が破損した状態でのフライトにも関わらず、これほど飛んだのは意外でした。
主翼を修理したら、さらに良く飛ぶと思われます。次回の試験飛行が楽しみです。

'98鳥人間コンテストに向けて作業開始!

F-tecが ’98鳥人間コンテストに向けて動き出しました!

次回のF-tecの機体は、前回大会中止のため飛ばせなかったたんせい伍號と基本的には同じ設計です。しかし、全く同じではなく随所に改良を施し、より完成度を高めた機体を目指します。

新しいメンバーも加わり、現在は、新しく機体を作り直すために、たんせい伍號をいったん解体するとともに、主翼の制作を中心に作業を進めています。

新しく生れ変わったたんせい伍號は3月末に完成する予定です。それから、試験飛行を重ねて調整し、次回大会に臨む予定になっています。

'97鳥人間コンテスト

7月26日に予定されていた第21回鳥人間コンテストは、台風7号の接近のため、残念ながら
全面中止になってしまいました。過去20年間の大会では、何回か部分中止はありましたが、全面
中止となったのは初めてのことです。

たんせい伍號

これが F-tec’97の機体「たんせい伍號」だ!

F-tecは去年(1996年)の鳥人間コンテストで、初フライトを実現しました。しかし、一応は
飛んだものの、大きく旋回してしまい、水平定常飛行にはいたっていません。
今年のF-tecの機体「たんせい伍號」は、去年実現できなかった水平定常飛行を実現し、500m
以上の距離を飛行することを目標として設計してあります。今年の機体の設計の特徴は、

機体のフルカーボン化

前年はアルミ製だったコックピットを初めてカーボン化! これにより、機体の重量を大幅に減らすことができました。

リヤスパーを採用

主翼のひねり対策のため、今年、初めてつけました。

ギヤボックスを採用

下の方に写真があります。

試験飛行のときに撮った写真

初飛行の瞬間

記念すべき「たんせい伍號」初飛行の瞬間です!

やっとこさ完成した機体。走らせても走らせても飛ばない。もはや駄目かね…と思った矢先に ふわりと機体は浮いたのでした。1997年6月14日のことでございました。写真は離陸の瞬間です。 車輪のあたりをよ~く見てみましょう。浮いているのが分かりますよね? ちなみに、次の日はドカンと壊れたのでした(そんなに大きい事故ではなかったけど)

滑走路上での作業風景

早朝、まだ薄暗いなかでの作業風景です。朝焼け(夕焼けじゃないよ)のため、なかなか幻想的です。

人力飛行機は風の影響を受けやすいため、テストフライトは基本的に風の弱い早朝に行います。 そのため、機体の組み立て作業は深夜~夜明けにかけて行うことになります。この写真は早朝の まだ薄暗いなかでの作業風景です。朝焼け(夕焼けじゃないよ)のため、なかなか幻想的な風景 になっています。

飛行中

まさに飛んでいる瞬間です。

まさに、飛行中です(1997年6月21日)。

ギヤボックス

この写真をみて喜ぶ人は、ちょっとやばいかも…

機体緒元

全長 7330mm
全高 3800mm
全幅 26000mm
総重量(パイロット込) 99.5kg
重心位置 0.33mac
巡航速度 7.5m/s
必要パワ 235W
操縦方法 エレベーター/ラダー方式

主翼

翼型 DAE11
翼面積 27.8 m2
翼面荷重 3.6kg/m2
スパン 26000mm
平均空力翼弦 1081mm
上反角 飛行時で 10deg
アスペクト比 24.3

水平尾翼

翼型 NACA0009
翼面積 2.04m2
テールモーメントアーム 4.4m
水平尾翼容積 0.298

垂直尾翼

翼型 NACA0009
翼面積 1.73m2
テールモーメントアーム 5.3m
垂直尾翼容積 0.010