カテゴリー別アーカイブ: 桁巻き

見学と菜箸とプレートと

10/15に、東京電機大学FlightWorksの作業場に見学に行きました。応力外皮構造の主翼はとても興味深いです。黒い翼が琵琶湖を飛ぶことに期待です。また、桁自作に関するアドバイスをうかがえたほか、プリプレグの切れ端までいただきました。ありがとうございます。

10/18には、これまで使ったプリプレグの切れ端を使い切り、頂いたものを試して見るため、主翼一次構造用の菜箸とプレートを作りました。

菜箸に関しては、細いためテンションテープ巻きが課題です。  頂いたプリプレグで巻いた部分は一瞬で抜けました。  以前から使っていたプリプレグはすぐには抜けず、現在奮闘中です。(→抜けました。テンションテープを巻くときに力を入れすぎてマンドレルが曲がって、途中でつっかえて抜けなくなっていましたが、引っ張ったら徐々に抜けて行きました。テープの巻き方はやはり気をつけるべきですね。10/28追記)

菜箸は割と良い感じに焼けたので、実機も自作で揃えるでしょう。その前に破壊試験しなくちゃですね。

第4回桁巻のこととか

10/2に、破壊試験のできる桁を2本同時に巻きました。ply構成は90-±45-0の4層で、φ40、長さは80cmを1本と75cmのを1本ずつ。

マンドレルは前回みごと脱型したものと、新品の物を使いました。

巻き、焼きにあまり大きな問題はありませんでした。焼いた後常温まで冷却したら、前回より大きな音がマンドレルからしてきました。これは脱型できないわけがない、と思っていたのですが、1本は1時間ほどかけて脱型、もう1本はついに脱型できませんでした。

また、10/4にCFRPを扱っている研究室へお邪魔し、離型処理や炉の製作方法といったことに関する貴重なアドバイスをいただきました。お忙しいなか誠に有難うございました。

第3回桁巻き

今回は前回と同じ90°-0°の2層構成で、φ40、80cmの桁を焼いてみました。
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前回の反省を生かし、桁表面の温度を1点ですが取りました。桁表面が130℃に達してから90分で電源を切って冷却しています。
そしてお待ちかねの脱型ターイム!!

cap01
あ、あれ?抜けない・・・
よし、氷の出番だ!
cap02桁の声を聞くんだ・・・


桁「ピキッ…パキパキパキパキッ」

cap03
よみがえる第1回の悪夢!
↓数10分後


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抜けました!!
氷をマンドレル内部に入れて冷やすことで、無事脱型できました。それにしても、割と時間かかるものなんですね。第2回はほんと少し力をかけただけで抜けたんで勘違いしてました。翼桁焼いたらどうなるんだろ・・・

次回桁巻きは10/2の予定です。今度は破壊試験も行う予定です。では。

 

第2回桁巻き

9/15の記念すべき初回桁巻きは、残念ながら脱型失敗という結果に終わりました。そこで今回は、確実に脱型できる桁を焼くことを目標としました。

焼いた桁は、内径40で長さ20cm、90°-0°の2層構成のもの3本(1本はピールクロス使用)です。前回はハンズで売ってたアルミパイプをマンドレルとしましたが、今回は天野アルミで売っているφ40,t=3のA6063の引抜き材パイプを使用し、20cmの桁を同じマンドレルに巻きました。離型剤の塗り方も変え、スポンジではなくトイレットペーパーを使いました。

焼き方は前回と同様、炉内の温度計の各部分が150℃以上の状態まで加熱し、90分ホールドした後自然冷却しました。

そして、炉を開けたところ・・・

 

 

 

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な、なんだこの白いのは・・・
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テンションテープが溶けてる・・・だと?
どうしてこうなった!!

前回溶けなかったのに今回溶けて、固定用の粗面テープもべとべとになっているので、桁の温度が上がりすぎたためと思われます。

なお脱型はしました。圧着されてないのでそれは楽に抜けますよね。スルッと。

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↑F-tecの軌跡

離型処理に問題はなさそうなので、明日温度管理に気をつけて80cmの桁を焼いてみます。

それでは。

第1回桁巻き

今年のF-tecでは、コクピ桁を巻いて自作することを目標に、桁巻きに関する情報収集を進めています。

今日は、実際にプリプレグから桁を巻き、焼いてみるという試験を行いました。巻きから焼き、脱型まで完全に自分らでやるのは初めてでしょう。
・・・本当は写真載せたかったんですけど、今手元にカメラがないんですよね。後日追加しますたぶん。写真追加しました(9/18更新)
IMG_4334離型処理の様子

使ったプリプレグはGHクラフトで売ってたPYROFIL TR380G250Sです。ハンズで買った外径50mm、長さ1mのアルミパイプに、スポンジでエポック社のケムリース(ハンズで購入)を10層ほど塗って、その上に80cmに切ったプリプレグを順次巻いて行きました。

ply構成は90,45,-45,0の4層です。練習のため、使う可能性のある方向すべてを使うことにしました。

IMG_4345巻き終わったら自作の炉に投入し、1℃/min程度の割合で150℃近くに加熱しました。
・・・

IMG_4349その後冷まして脱型を試みたのですが、ねじっても氷で冷やしても万力で力かけても床に打ち付けても脱型はできず、初の桁巻きは残念な結果に終わったのでした。

原因としては、マンドレルがハンズの店頭に置いてあったパイプだったせいで傷だらけだったこととか、離型剤塗るのが適当だったこととかが考えられます。現在はマンドレルを店頭購入ではなく発注して、24日にまた第2回の桁巻きをする予定です。

【追記】京大の方(Kさん)が見学にいらした際、この抜けない桁を見せて「ほら、抜けないんですよ」ってKさんと私で一緒に力かけたら、「ピキッ」とかいう音とともに脱型成功しました。Kさんありがとう。しかし何故でしょうね、冬を越してアルミが縮んだからでしょうか。謎。