カテゴリー別アーカイブ: 桁巻き

今年度の桁巻が終わりました

目標としていた11月中に終わらせることができました!
犠牲になった桁と部員の睡眠時間に黙とうをささげましょう…
今年も未来の世代に語り継ぐべき出来事がいろいろありました。

  • 炉がカビてる事件

浸水と雨漏りの脅威にさらされている作業場に一年間放置されていたため、炉がカビの浸食に遭い瀕死の状態になっていました。
初回に巻いた桁は犠牲に…。
しかし、電装班の活躍により、ふたなど大幅改修して復活!
スライダックも導入され、またスピーカーも大掃除で発掘されたため、音楽を流しながらの快適な炉番ライフが確立されました。

  • 残暑大敵

10月になっても暑かった!そのためプリプレグがふにゃふにゃに…
窓に遮光フィルムを貼ったり冷房を入れたりして乗り切りました。
と思ったら11月後半の急な冷え込み!今度はドライヤーでマンドレルを温めました。
ここ最近は急激に寒くなっていますね。みなさん体調にはお気をつけください!

  • 抜けない尾翼

今年は、尾翼と最外翼固定部用の2本のマンドレルを新たに購入しました。
その尾翼桁!あらゆる現役と、さらには超強力なOBさん方をも寄せつけず、いまだマンドレルと一体化したままでおわします。
水研ぎがうまくいかなかったのが原因のようです。
それを踏まえて行われた最外翼固定部用のマンドレルの水研ぎは成功し、無事脱型できました。めでたしめでたし。

水研ぎも含め、桁巻に関して引き継ぎがうまくできていなかったのが反省点として挙げられます。
また、ものつくり工房で実施せざるを得なくなったことで他団体に迷惑をかけることになり、
また部員が徹夜しなければいけないという状況になってしまいました。
今後改革が必要です。

14桁巻き活動報告

10/3(木) 第1回桁巻→コクピ桁
10/12(土) 第2回桁巻→コクピ桁
10/19(土) 第3回桁巻→コクピ桁
10/22(火) 第4回桁巻→菜箸
10/26(土) 第5回桁巻→菜箸
10/29(火) 第6回桁巻→菜箸
11/2(土) 第7回桁巻→コクピ桁2本
11/4(月) 第8回桁巻→ペラシャフト
11/9(土) 第9回桁巻→尾翼
11/12(火) 第10回桁巻→コクピ桁
11/26(火) 第11回桁巻→最外翼固定部
11/30(土) 第12回桁巻→操縦桿

F-tecでは2011年から一部の桁を自分たちで巻いています。
今年から離形処理をものつくり工房で行うことになり、工房を利用する他の団体にご協力いただきました。
ありがとうございました。

けたまき!

今日は第一回の桁巻きを行いました。
巻いたのは、φ50のコクピ用桁です。
室内の温度が高すぎてプリプレグが柔らかくなってしまい少し苦戦しましたが、綺麗に巻くことが出来たのではないでしょうか。午前9時集合にもかかわらず一年生も多く来てくれて、作業がはかどります。
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第1.5回荷重試験+最外翼桁破壊試験

去年からの悲願であった、自分たちが桁巻きで巻いた桁の荷重試験、及び破壊試験を実施しました。
今回試験した桁は第一回桁巻きで巻いた内径32mmの積層6層のものです。

(i)荷重試験

全翼組み立てて行う荷重試験とは違い、今回は最外翼のみで荷重試験を行いました。

(ii)破壊試験

この巻いた桁や、試作したエルロン(最外翼)は実機に使わないことが決定していたので、荷重試験の後エルロンの可動部側の桁のみで破壊試験を行いました。

かかる荷重が桁違いに大きいので荷重試験とは方式を変えて二点支持で中央に荷重をかけて試験しました。支点間を1.8mにして荷重をかけていったところ、43kgfで桁が破壊されました。桁の上面(圧縮側)から破断し、荷重は理論値の半分程度の値でした。この原因として理論の間違いや、層間剥離が起きた事により剛性が低くなり座屈しやすくなったことなどが考えられます。

hakai

第6回桁巻き(さいばし3[終])

今回はさいばし10本を焼きました。準備が万全だったり今まで数回やってきただけあって朝10時に集まって昼飯前には巻き終わり、その後の焼きも問題なく終わり、夕飯後には脱型出来ました。表面のシワも今までよりは少なく巻けたようです。
次回の桁巻は諸々の事情や駒場祭などで12月になってからになりそうです。。。

第5回桁巻き(コクピ桁3&最外翼翼根の桁)

今回はΦ50,L=1800のコクピ桁を2本とエルロンの固定部(可動部ではない方)に使う桁(Φ40,L=900)の2本を巻きました。コクピ桁は今回が今年必要な分の最後です。今回からはUSTREAMによる配信を始めました。非常にgdgdな配信となっていますが、お暇があれば是非ご覧下さい。

また、今回は人数が十分にいたので、コクピ桁は2年が主に巻いたものの、最外翼の桁は同時並行で1年のみで巻きました。今後の成熟に期待です。

焼きの温度が若干高くなってしまったみたいで熱収縮テープが若干とけてしまったもののそれ以外は無事に終了しました。
画像は後ほど

第4回桁巻き(コクピ桁2&さいばし2)

徐々に冬の気配が迫ってきた10月最後の日曜日、人数が少なかったことや前回のコクピ桁巻きの反省をいかし、今回の桁巻きではコクピ桁(Φ50)1本と菜箸(Φ10)数本を巻きました。

従来までの方法では、コクピ桁は0°層を巻くときに巻いてない部分が垂れ下がりシワや修復不能な折れ曲がりが生じてしまうことがあったので、今回は0°を巻く際にPPの離型紙から剥がすのではなく、フィルムからはがして巻くことによって垂れ下がることを防止しようと試みました。

焼きの詳細は近日公開

第3回桁巻き(菜箸まつり1&小物の会1)

今回は翼の主桁とリアスパを結ぶパイプ(F-tecでは菜箸と呼ぶ)を巻きまきしました。たんせい20号では菜箸が合計40本以上必要になる予定なので、900mmのパイプから2本とることを考えても20本以上は焼かなければなりません。マンドレルの数からしても一度には焼けないので、3回焼くことを予定していて、今回がそのいっかいめ。

昨年のたんせい19号では積層を[90°]/[0°]*3の順に行なっていたのですが、8月に巻いた逆順の桁は破壊試験において我々の予想を裏切り、元の積層より強度が高いという結果が出たので、それを再び確かめるべく両方の積層の桁を焼き何本か破壊することにしました。

両方の桁の特性をまとめると

[90°]/[0°]*3の方(従来型)

  • Φ10という細いマンドレルにはじめに90°層を巻かねばならず、一層目を巻いた時点でシワが生じたり、時間が取られる
  • 一層目に90°層が入っているので脱型しやすい(?)
  • ほかの桁は主にこちらの積層に近い

[0°]*3/[90°]の方

  • 一層目に90°層が無いためか、握るとぱりぱりと音がする
  • 90°層が一番外なのでPPが0°層のものにつきやすく巻きやすい
  • 強度は上のものより高い(???)

 
ということもあり、どちらを採用すべきなのかの決定打を探すべく破壊試験をするのです。

今回も一層目が90°の従来型は巻くのに一苦労しましたが、なんとか巻き、焼くことができました。
無事に脱型成功の図
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六芒星の呪縛!!
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【追記(2012.10.23)】
この第3回桁巻では積層はしたものの焼き忘れられていた翼や胴体桁の接合部のフランジに使うL字を焼きました。
2mmくらい厚みが欲しいので積層は13層、主にL字の方向に多く積層し、ねじりも考慮した結果、わりとガチムチなものが焼きあがりました。脱型後の実際の厚さは1.4mmで、ここからクロスを巻いてかさ増しします。

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菜箸まきまき

お久しぶりです。早坂です。今回から、ついに実機用の桁製作に入りました。
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11/29に届いたプリプレグ。HRX350C125S、50平方mで14万です。これだけあれば今年一杯巻き放題・・・!!

今回巻いたのは、実機用の菜箸です。ハンズのφ10のマンドレルに90/0/0/0で4層積層しました。
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90度層の曲率が大きくて巻くのがなかなか大変でしたが、ドライヤーを使って軟らかくしつつ、10本を2,3時間ほどで巻きました。また熱収縮テープをこれまで往復で2重に巻いていましたが、1重だけにしてみました。テンションも前回マンドレルを曲げた反省として、テープが張る程度まで弱めました。
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これだけ並ぶと壮観。脱型もあたかも当然のように問題なくできました。ケムリース70様々!パッと見剥離もなさそうなので、ふつうに使えそうですね。横にある短いパイプの使い道はまだ秘密です

購入すると相当な値段になったであろう菜箸、こんなにすぐに楽しみながら自作できるものなんですね。いいことです。

次回桁巻きは12/10、次回から冬休みまでにコクピ桁を焼いていきます。ご期待ください。

それではまた来週。

桁革命

今回は、第5回桁巻きの話を。

前回、電機大に頂いたプリプレグと離型剤で菜箸を焼いた結果、脱型はこれまでの比じゃなく楽にできました。そこで、今回は実機のコクピ桁に近い径でも脱型できるのかを試しました。

巻いた桁は、φ40、90/45/-45/0/0の5層構成で、長さは570mmです。平日だった事もあり、3人(途中から2人)しか参加できませんでしたが、慣れてきた事もあって1時間半程度でテープまで巻く事ができました。このサイズだと楽ですね。翼桁もF-tec総出でやる必要はなさそうです。

そして、運命の脱型。やはり2人で、ひとり(M)が桁、もう一人(H)がマンドレルを持ち、捻ってみたら・・・

二人「じゃあ力かけます!せーのっ」
桁「スルッ」

桁「スルスルスル・・・」

桁「スポンッ」

この間、実に10秒。

M「えーーー?これまでのは何だったのw」  H「笑いが止まらないんだけどwwwww」

これまでの脱型とは何だったのか。過去の記事にある、桁に群がってあれこれしてる阿鼻叫喚の画像は、本来の脱型ではなかったのですね。勘違いしていました。これなら長さ1.7mのコクピ桁も問題なく作れることでしょう。

桁巻き試験は、これでひとまず一段落です。次回はプリプレグを買い直して、実機用の桁を焼きます!

果たして、クリスマスイブに桁巻きは行われるのか!?

乞うご期待!