2011年度第6回試験飛行報告(06.26)
天気が崩れることが心配されており、解体時に突然本降りの雨が降りましたが、とくにトラブルはありませんでした。
人身事故の影響で、電車組が新幹線で小田原から新富士駅まで移動といったトラブルもありましたが、大勢に影響はなく、2時に組み立て開始、日の出直前の4時20分ごろから飛行を開始しました。
前回と同じ設定で、中距離飛行からスタートです。
フライトの記録
- 1本目(わずかな向かい風):100m弱飛行。
エレベータアップで浮上、右にラダ―を切る際にエレベータを入れていったん大きく浮上していることが分かります。前回問題となったロール方向への傾きは見られませんでした。飛行姿勢に問題はなかったのですが、フライト中エレベータが切れた状態で水平飛行しているように見えることから(ペラ回転が90代前半と小さめなこともありますが)、エレベータトリムを0.5degアップに。
- 2本目(向かい風0.5m/s):進路が左に傾き、ラダ―で修正するためにいったんエレベータを入れて浮上、進路を戻してから着地。
エレベータアップの前にストップがかかっていたため、すぐに回転数を下げ、着地になりました。定常飛行出来ていないため、もう一本。
- 3本目(わずかな向かい風):やはり進路修正の際にジャンプするも、定常飛行には至らず。
回転数は92~93rpmです。スラストが足りないと判断し、パイロットにもう少し回すよう指示してもう一本。
- 4本目(同上):浮上に至らず。滑走中、次第にロール方向左に傾いていったためストップ。
ロール方向の傾きについては、前回のようにスタート後すぐ傾いていくような性質のものではなかった為、問題視せず。やはり回転数が92程度のため、スラスト不足と見てもう一本。
- 5本目(ほぼ無風):やはり浮上せず。
現状パイロットの推力では定常飛行ができないと判断し、迎角を0.2deg上げることに。
- 6本目(2時の方向から0.5m/s):頭下げ気味になりながら滑走し、ストップ。
ここまでにも疑念は出ていましたが、座面を改造したことで、重心位置が若干ずれてしまったようです。そのため、前回とは異なる挙動になったという判断に至りました。そのため、翼胴接合をやり直し、翼位置を6mm前にシフト。
- 7本目(無風):やはり頭下げで滑走。進路修正でジャンプするも、定常飛行には至らず。
ジャンプ時にはストップがかかっていたため、回転数が下がっています。頭下げ気味な傾向を改善するため、エレベータトリムを1degアップに。
- 8本目(向かい風0.5m/s):200mほど飛行。
動画とログを見るに、エレベータアップで浮上した後、定常飛行できています。ラダーを切るときには高度が下がるため、エレベータをアップにしていますが、その関係もあり、エレベータはかなりの時間切られています。高度は比較的維持できているので、パイロットが慣れてきたと言えるのではないでしょうか。最後で再浮上しているのは、滑走路を横切る白線上にランディングするのをパイロットがさけたためです。
ようやくある程度ちゃんとした飛行ができたため、距離を伸ばしました。ここから長距離飛行です。
- 9本目(同上):250m弱飛行。滞空時間は30秒くらい。
ズルズルと高度が下がり、エレベータと回転数を上げる動作を2回ほど繰り返しています。回転数96rpm程で浮上の後、90rpmあたりで維持しているのも、完全に高度が維持できているわけではないことの一因かもしれません。が、進路制御が問題なく出来ているので、そのまま長距離飛行を続けました。
- 10本目(わずかに背風):浮上せず。
背風はわずかであり、滑走路端まで機体を押していくのも手間ということでチャレンジしましたが少々無理があったようです。OBさんにも指摘されましたが、安易な判断だったかもしれません。
- 11本目(向かい風0.5m/s):400m弱飛行。滞空時間は50秒くらい。
エレベーターを時々操作しながら、今回は比較的きれいに高度が維持できています。
時間的にこのフライトがラストとなりました。ようやく安定して距離を伸ばすことができたことにほっとしています。
ただ、エレベータ頼みの傾向もあり、もう少し翼位置をまえにズラしてもいいのかもしれません。まだ全く試験していないエルロンの性能を確認したいということもあり、残り時間との相談になるのでしょうか・・・。
動画
こちらが動画になります。http://www.youtube.com/user/10Ftec#grid/user/ACDE08CEA4499DEE