今回は非常に穏やかな天候で、絶好の試験飛行日和となりました。
2:15に組み立てを開始し、3:30に組み立てを完了。3:40から駆動試験等を行い、4:20に最初のフライトを行いました。先週調整を行った箇所でねじを締め忘れている等の不備が見つかりましたが、再度チェックを行い問題ないと判断しました。
なお今回の報告より、フライトログを添付します。緑が機速(左目盛)、青が回転数(右目盛)、赤が高度(左目盛)、水色がエレベータ(機首上げ方向正、左目盛)、黄色がラダー(左目盛)、ピンクがエルロン(左目盛)です。舵角のデータにノイズが多く乗っているのは現在のところ仕様ですが、改善を図っていきます。
- 1本目:短距離試験
北からの安定した風1m/sの中でのフライトでした。きれいに滑走した後エレベータで上げ、浮上した後エレベータを戻したところ、すぐに頭下げで落ちる挙動をしました。
頭下げの挙動が見られたので翼位置を前に出したいと考えましたが、トラックまでの距離があったため、もう1本飛ばしてトラックの近くまで機体を動かし翼位置を調整することにしました。
- 2本目:
1本目と同じように8.0m/sを超えたところでエレベータをいれ、浮かせました。
1本目と同じような頭下げの挙動を示したため、翼位置を9mm前に出しました。
- 3本目:
エレベータを入れて浮上させ、エレベータを入れ続けた状態で安定したフライトをしました。
浮上後の機速が7.5m/sで、設計より1m/sほど機速が足りていなかったため主翼迎角が大きすぎることを疑い始めました。
- 4本目:
スタート直後はまっすぐ進みましたが、徐々に右にそれていったためストップしました。
- 5本目:
4本目と同様の様子で右に傾き始めましたが、エレベータを使って機体を持ち上げました。そのまま東に流されてしまったのですぐに機体を下ろしました。
今回多くのフライトで進行方向右にそれる挙動を示していましたが、この原因がエレベータの取り付けが水平でないためか、機体が風見安定の挙動を示したのか判断するのは微妙だと考えました。
- 6本目:
5本目の挙動より、迎角をやや下げてみることとなりましたが、作業場所の関係もあり、5本目と同じ条件でフライトをしました。
5本目と同様に右にそれつつある挙動をしました。また、減速時にチェーンが外れテンショナーに力が加わり、テンショナーを固定しているアルミ金具の接着が外れ、テンショナーが脱落しました。点検の後、5分エポキシで金具を接着し直して続行することにしました。
機体は浮上するものの、機速が8.5m/sに達しないため、主翼迎角を0.4°下げました。}
- 7本目:
エポキシの硬化を待ち、6:40からフライトを再開しました。このとき風は無風となっていました。
グランドクルーの感覚として6本目までと比較し機速は上がっていましたが、このときはエレベータを入れたものの浮上には至りませんでした。
- 8本目:
4本目や5本目と同様な挙動で右にそれてゆきました。そのまま行くと浮上せず草地に入りそうだったため、すぐにストップをかけました。
- 9本目:
再度穏やかな風が出始め、北北東から0.5m/sでした。機速は8.0m/sに満たない程度まで加速するも、同じような挙動で右に曲がり始めたので、即座に停止しました。
- 10本目:
綺麗な滑走をしたため、7m/sに達したところでエレベータを入れたところ、8.5m/sくらいまで地上滑走中に加速し、浮上しました。
浮上後に機速は低下し、8m/s程度となりました。2mくらいまで高度を上げた後、エレベータをニュートラルに戻したところ、
すぐに落ちていく様子を見せたため、エレベータを再度入れて浮上させました。
10本目を飛ばし終えた時点で時刻は7:13だったので、解体を開始しました。参加人数が多かったこともあって特に問題も起こらずスムーズに進み、8:00に滑走路から撤収を完了しました。
10本目にエレベータで浮上させた時、機速は8.5m/sに達していましたが、頭上げの挙動はみられなかったため、さらに主翼位置を前に出すべきではないかと考えました。今回の挙動から、次回の試験飛行では翼位置を10mm前に出すことにします。
第1回、第2回の重心測定の結果から比較して翼位置をかなり前に出していますが、安定が取れる様子がないため、パイロットの姿勢が変わったなどの影響が出たのではないかと考えています。次回の試験飛行時に再度重心測定を行い、もう一度翼位置の算出に関して検討してみます。
動画
今回本文にYouTubeの動画を貼ってみました。
ここに無いフライトの動画は、こちらの再生リストよりご覧下さい。全フライトをアップする予定です。http://www.youtube.com/playlist?list=PLFB22A78801ECC485