2013年度第13,14回試験飛行報告(07.06,07)

遅ればせながら、先週7月6日(土)および7日(日)早朝に実施しました第13回・14回試験飛行について報告いたします。

 


7/6(土) 1日目

初日の6日は組立開始時刻の02:00時点で滑走路上で風速約9m/sの強風が吹いており、結局05:00になってもやむことはなかったため、残念ながら1本もフライトを行えませんでした。

7/7(日) 2日目

今回はTeam’F’,T-MITと計3チームで合同で滑走路を使用しました。2:00に組立を開始し平常通り操舵試験、駆動試験を行った結果異常はありませんでした。4時前のまだ暗いうちに機体を北端から南端へ移動し、フライトの準備をはじめました。機体のセッティングは前回の試験飛行の最終フライトと同じで、日の出とともにフライトを開始しました。尚、今回までのログviewerのエレベーター切れ角の表示が不正確だったことが試験飛行に出発する前の動作試験で発覚したため、今回から修正してあります。
風は1本目と2本目のフライト実施時にはほぼ無風でした。


1本目:飛び切り直線飛行 4:25
約750mの滑走路を利用して行いました。最大対気速度は10m/s、回転数は100rpm、高度は2mでした。 プッシャーの手が離れた後一瞬左へそれましたが、滑走中に操舵で修正し、浮上後は時折エレベーターを入れながら若干頭上げ気味ながら、安定した飛行を見せました。

この後、パイロットの要望により、トリムを0.5アップにし、3.5度にしました。

2本目:S字飛行 4:50
距離は1本目と同様で行いました。最大対気速度は10.5m/s、回転数は98rpm、高度は2.5m/sでした。
真っ直ぐ滑走した後に浮上し、最初に右(東側)に緩やかに弧を描き、次に左(西側)に弧を描いた後に着地しました。

この時点で、琵琶湖での飛行に向けた機体のセッティングは完全に完了したとみなし、以降はパイロットの操舵訓練を意識して行うことに決定しました。

3本目:S字飛行 5:40
距離は1本目と同様で行いました。最大対気速度は10m/s、回転数は90rpm、高度は3mでした。 前のフライトと同様に若干大きめに弧を描き飛行しました。風は正面から0.1m/sでした。

4本目:S字飛行 6:09
このフライトは、時間的に今年の最後から2番目のフライトになる可能性が高かったことから、機体性能評価と操舵のより一層の習熟を狙って、前のフライトより大きめに舵を切るよう、フライト前にパイロットに指示しました。最大対気速度は10.5m/s、回転数は110、高度は3mでした。
このフライトも右に最初に舵を切る予定でしたが、離陸直前にわずかに左にロールしており浮上後機体は左に進んだため、そのまま左に弧を描いた後右に弧を描くコースにその場で変更しました。両旋回とも滑走路の敷地内ぎりぎりまで機体が到達し、右側への弧を描いた後、滑走路へ機体を戻す際に舵を切りすぎてしまい、機首を滑走路方向に戻しきれないまま 滑走路脇の草地へ墜落しました。幸い、パイロット含め怪我人は発生しませんでした。 風は進行方向右から0.5m/sでした。


今回の試験飛行が最終の試験飛行の予定でしたが、墜落によりコックピットの前部パイプが破断、フェアリングと水平尾翼が中破したため、修復が出来ても重心位置が大幅にずれることが考えられるため、修復が完了し、翼桁の荷重試験を行い安全が確認出来次第、再び最終試験飛行を行う予定です。