第4回試験飛行(7/6)

第4回テストフライト結果

7月6日に、第4回テストフライトを行いました。

今回試験飛行の目的は、機体の最終調整と、操舵(ラダ-)の効き具合の確認としました。3回の飛行を行い、ワイヤー長さ、主翼の迎え角・取り付け位置、プロペラピッチが適正であることが確認できました。
3本目の飛行時に、左の内翼と外翼との間の、リアスパの接合部の接着が外れたため、中止としました。  以下、パート別の報告です。

プロペラ班

 去る7月5日に、本番用のプロペラが完成し、同5日~6日朝にかけての試験飛行で初使用となった。

 1つめのプロペラとの相違は、桁に使用しているスキーストックのねじれ剛性の不足を考慮して、応急的45度層としてカーボンクロスを接着したことである。その他においては、ほとんど同じでもちろん外形は全く同じものとなっている。外観は、1つめはメンバーに回転面を周知させ安全を図るために、目立つオレンジ1色としたが、今回は白を基調として先端部に回転面を示す青い帯を太いものと細いものを2本ずついれてある。

 試験飛行において、駆動系統と合わせてパイロットの感想は(漕いだときの重さなど)大変良いものである、という報告を受けている。取り付け角は、1度としているが、0度から2度まで0.5度刻みでの調節が可能である。定常飛行を行って、パイロットの感触を確かめた上で、微調整を行うものとする。

 今後、プロペラ班としてはスピナの製作が残っているが、ついでに主翼・尾翼の翼端フェアリングも製作する予定である。

計測班

 今回の試験飛行までに、前回の基板から、水晶発振子の基板への半田付けを行い、また殆どの半田付け部の半田の再融解、固定を行いました。また回転数計については、機能を停止させることとし、常にリクエストに対して”03″を返すようにソフトウェアを変更して臨みました。

 しかしながら、LCDの表示が停まるという不具合を解消することはやはりできませんでした。一本目の飛行の間については動作を続けていたものの、その後やはり動作を停止してしまいました。

 正直なところ、原因不明としか言いようがない状態ですが、動作の止まった状態のLCDを見たところ回転数の最大値が”7″となっており、ここから USART機能の不具合を疑っています。また基板全体で1個の水晶発振子のクロックを共有(PIC3つ)していますが、温度・湿度の変化によりこの伝送路のインピーダンスが変化し、不必要な定常波が生じて動作クロックに悪影響を及ぼしているのではないかと想像します。

 しかし今回の基板は原因追及には時間がかかりすぎるので、とりあえずバックアップとして、次回試験飛行までに機速計の処理・データ蓄積専用の基板を作り、完全に独立してデータを記録することができるようにする予定です。本番までに本来の基板の復旧ができない場合、同じく回転数計専用の基板を作って搭載することも考えています。

主翼班

3回目のテストフライトで機体を走らせて(飛ばして)停止する際に左翼が地面に接触し、その際に左内翼と外翼のリアスパ接合部の外翼側の金具の接着がはがれ、金具が外れてしまった。リアスパ接合部付近の構造をうまく言葉で表現できないので近日中に写真を載せたいと思っています。何が問題だったのかについては、外れた金具の接着面を見たところ、エポキシ接着剤がリアスパと金具の間に充分に入っていなかったことがまず考えられる。これは丁寧に接着作業をすることで充分に解決できると考えている(前の接着作業が適当であったというわけではありませんが)。

今回もワイヤーの長さはすべてのフライトで前回の試験飛行と同じ長さであった。今回の取り付けはきわめて順調であった。

地面との接触などによる機体(リブ)の破損が外翼、最外翼に数箇所みられるので、今週はその修復作業を行う予定であ る。また今週から翼間フェアリングの製作にも取り掛かる予定である。

操舵班

 第四回試験飛行での操舵系統の状態は好調であった。
 まず、内蔵型については作業性も慣れてきたこともあり取り付け時間も安定してきた。そして、前回指摘された操縦桿については、操縦桿の握る部分の形をT字に変えたことで、パイロットがエレベータを機首上げにする時も体重をかけることになり、操縦性が向上した。

 今回の試験飛行では、垂直尾翼がどの程度機体に影響を与えるのかを試す途中で主翼の接着部がはずれてしまったため、まだパイロットが操縦性に慣れたわけではないので最後の試験飛行でこの点を詰めていくつもりである。