6/24早朝に第1回試験飛行を行いました。
場所は富士川滑空場です。
前日の天気予報では雨の予報でしたが、天候が急速に回復していき青空の下で
試験飛行を行うことができました。
目的は、「たんせい壱拾参號」のロールアウトと重心位置測定、そして滑走試験
です。
写真・側面からの動画は1年生の弘松君のお父様に提供していただきました。
1時半ごろから積み下ろし・組み立てを開始し、5時前に組み立てが完了しまし
た。全体を組むのが初めてだったわりには、スムーズに組めました。
重心測定を行い主翼と重心の位置関係を確認しました。
機体の重量はパイロット込みで約91kg、パイロットを除くとフェアリング無しの
状態で約34kgでした。
手順の確認をした後5時45分から滑走試験を開始しました。天候は晴天、ほぼ無
風の好条件でした。
1本目
安全に地上滑走ができるかを確認するために軽い駆け足の滑走を行いました。
機体の直進性は問題ありませんでしたが、左右の最外翼のたわみ具合が若干アン
バランスになっているように感じました。
走行自体に問題はありませんでしたが、機体を停止するときにグランドクルーの
不慣れにより左最外翼を地面に擦ってしまいました。
また、走行中の振動で操縦桿が動いてしまい、ラダーが左いっぱいに切れてし
まっていました。また、パイロットの自然な手の角度と操縦桿がずれていたため
エレベーターも若干切れてしまっていました。
フライトログ
エレベータは機首上げが+、ラダーは左に切ると+です。
高度は高度計の取り付け位置からの値です。
2本目
1本目の現象が偶発的なものかどうか確認するために、同程度の滑走を行いまし
た。結果としては1本目と同様で、左右のたわみ具合の差・操縦系の不具合が再
発しました。
この後の機体チェックの際に、右最外翼の取り付け迎角が若干ずれていることが
発覚し修正しました。
フライトログ
ラダーのデータはセンサの不調のためなしです。
3本目
右最外翼の取り付け迎角の修正の効果を見るために滑走を行いました。
左右のたわみの不具合は改善し、均等にたわんでいる様子を確認できました。
これによりさらに直進性がよくなりました。
しかし、停止の際にグランドクルーが機体を左右不均一に押さえてしまったた
め、再び左最外翼を擦ってしまいました。
フライトログ
4本目
安全に制動できるようグランドクルーの動きを考え直した点、操縦系統の動きの
確認のため滑走を行いましたが、若干機速がついたタイミングで機体が浮上し初
飛行を達成しました。浮上直後に機首上げになってしまったもののパイロットが
冷静に対応したため滑らかに着地でき、グランドクルーの動きも適切で安全に停
止できました。
機首上げで浮上したことから主翼位置が重心位置に対し前についてること・設計
より遅い機速で浮上していることがわかりました。
また、操縦系は今のセッティングではパイロットが意識して抑えていなければな
らないことがわかりました。
フライトログ
まとめ
*初飛行達成(飛行に耐えうる構造であった)
*直進性・左右バランスは良い
*縦安定の修正の必要あり(主翼と重心の位置関係)
*操縦系統の調整の必要あり
*グランドクルーの練習の必要あり